行政書士蔵本徹馬です。
建設業許可取得人として日々活動しております。
出版のため通常業務の合間を縫って原稿の作成をしておりましたが、ようやく印刷所へ入稿しました。
ようやく解放(^-^)
発売日がいつになるか楽しみです。
さて、会社の組織に監査役と言うのがあります。果たして、専技になれるのでしょうか?
そもそも監査役って
監査役は何をする機関?おもに、取締役の職務執行を監査する役割です。 つまり、取締役が行っている職務に対して、不正してないか独自の調査行い、その内容について取締役会や株主総会で報告したり、不正行為差止請求の権限を持っています。 監査役とは、代表取締役に独断的な経営判断をさせないという抑止力的な機関といえます。
この点から考えると会社の経営に深く関わっていると言えますよね。これが建設会社ならば・・・経管なれそうと思いますよね。
監査役は取締役が兼任できるのか
経営には深く関わるし、さらに言えば会社登記の役員欄にも名を連ねます・・・なんか経管なれそうと思いますよね。
しかし、会社法では、「監査役は、株式会社若しくはその子会社の取締役若しくは支配人その他の使用人又は当該子会社の会計参与(会計参与が法人であるときは、その職務を行うべき社員)若しくは執行役を兼ねることができない」(335条2項)と規定されています。となると、簡単な表現で言うと社内に根付いた人はなれないと言えます。
また、先に述べたように監査役は取締役の業務内容の監視などをする訳ですので、建設業の見積もり作成や契約締結のための交渉など取引先と話(交渉)をする立場にないですよね。
監査役は経管になれない
となると、建設業の経営経験が積める立場ではないし、経管の要件を満たすことは考えられないので、結論として経管になることはできないとなります。
では、過去において建設業許可を持っている建設会社の取締役を5年以上やっていた場合はどうなるかです。この場合、実務経験の要件は満たせます。しかしながら、会社法(335条2項)の内容から考えると社内の人ではないですし、建設業許可の要件でいう常勤性がある状態とは言えません。もし、そのような方を経管とするならば、監査役を降りてもらい取締役に就任してもらう必要があります。
大きなくくりでは役員となりますが、その内容について考察すると上記のような回答となるようです。
※令和6年3月30日現在の東京都の運用に基づいております。